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結婚11周年

 この木曜日(5日)は、結婚11周年の記念日でした。去年は引っ越し、新しい仕事、環境に慣れることに精一杯で10周年だった記念日はどこかに飛んでしまいましたが、今年は割合、ゆったりと迎えることができました。

 当たり前のことですが別の人と結婚していたら、私自身も全く違った人生になっているのだと思います。日本とは別世界で、私自身にも色々な事が起こりましたが、妻の立場では私が想像できないような思いをし、そして自分自身に折り合いをつけながら、明るく、人の役に立てるようにと願いながら、小さい子を抱えながら一所懸命前向きに生きている姿は大変素晴らしく、とても感謝しています。

 また、大人が笑って話している側で一緒になって笑っている子供の顔を見ると、選んで生まれてきてくれたこ、そして、縁があって家族になることの神秘を思わずにはいられません。

 ところで最近、若くしてマイクロソフトの要職を辞し、途上国の子ども達のために学校や図書館を寄贈する運動を行っている非営利団体「Room to Read」の創設者、ジョンウッド(John Wood)さんが書かれた『Leaving Microsoft to Change the Wordl』(邦題、『マイクロソフトで出会えなかった転職』)を読みました。

 ハワイには(正確にはオアフ島かも…)残念なことに日本語の本屋さんがありません。全くないことはないのですが、ブックオフがアラモアナセンターにあるのと、雑誌や漫画、そしてほんの少しの文庫本を扱っている小さな書店はありますが、色々な方に聞いた情報を統合すると、日本語の書籍を扱っているいわゆる“書店”はないみたいなのです。それで欲しい本はアマゾンコムで日本の自宅に取り寄せておいて、義父がこちらに来るときとか、家内が一時帰国したときに持ってきたもらうかするのですが、しかしそれでも持ってきてもらう本には限界があります。それでこの事態は、「英語の本をなるべく読め」という天命ではなかろうかという気がしてきました。

 しかし英語の本を読むのにはとにかく時間がかかります。全く辞書を使わないと理解出来ない部分がでてきて筋を追うのにかえって時間がかかったりするし、辞書を引きすぎるとペースが乱れて読むスピードが落ち、読む気力が失せ、興味も失せ、いつのまにか積読状態……と失敗した経験は数知れず。かつて、NHKビジネス英会話の講師で、日本の英語教育における重鎮の1人、杉田敏氏の「辞書で引く単語は最低限に」がアドバイスされていたのを今度こそは忠実に守るべくチャレンジしました。

 ノンフィクションの力強さと彼の信念、そして寄贈された本が届いたときの子ども達の感動、そして学校の先生方の喜び、子ども達の勉強に対する情熱と他に頼るまいとする自立心、献金をする人々の思いなどが文章から滲み出ていて、わりあいペース良く読み進めることが出来ました。

 John氏が最も力を入れているのは女の子への教育です。女の子に教育は必要ない――今日の日本では想像すらできませんがかつては日本でも考えられていたこの間違った固定観念が、とりわけ教育を受けていない両親に育てられた途上国の子供たちの上にのしかかり、それが貧困に繋がりと、悪循環が続いてしまっている現状に、胸が詰まりそうになります。

 少しでも途上国の人々のお役に立てればと、結婚して1、2年が経った頃、途上国の支援をしている『プラン・ジャパン』(当時は『フォスター・プラン』だった)のことを知り、財政支援ではありますが、支援が生かされている証として、途上国のある家庭と通信をし合うことができるという制度が気に入り、今も続けています。私が通信しているのはホンジュラスの家庭の子です。もう10歳ぐらいになったでしょうか。

 そんなこともあって、Johnさんの活動が貧困の連鎖を解消するための素晴らしい突破口になることを心から願っています。しかし――と考えてしまいます。彼の活動は本当に素晴らしいですし、心から応援したいと思いますが、やはりそれも現在の所は大海の一滴のようであり、長い道のりを歩まれているのだと思います。

 私の現在の仕事、そして活動がどれほど世界の人々の役に立っているのか、目に見える形ではなかなか分かりませんが、「正しい人間観」「正しい世界観」の確立なしに、このような問題が解決されることはないのだと思います。

 目の前に与えられた仕事、使命を大切に、一日、一日を大切に、そして自らの生活が神のみ心に恥じない生き方をしているかを問いながら、生きていきたいと思います。

-TA

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コメント

ご結婚 11周年おめでとうございます。

もしかしたら、今までで一番濃いぃ一年間だったのでは、と思いながら読ませていただきました。


活字中毒の私ですので、ジョンさんのご本、読ませていただこうと思います。いつも、素敵な情報をありがとうございます。

投稿: うっち~まま | 2008/06/09 23:43

十一周年おめでとうございます。英語の話ですが、あなたの言わんとすること、よく分かります。私は、多分、あなたより英語の語彙力が少ないのではないかと思います。何せ、高校生のころは教科書を開いて知っている単語が、I, boy, schoolなどの本当に限られた単語で、一つの行に知っている単語が一つか二つ(これはBE動詞も含めて)でしたから、本当に英語にアレルギー反応を起こしていました。先日、紹介したランディ・パウシェさんの本でも、たまたま知らない単語はどのくらい在るかと思って、読み始めるとき、意味が分からない単語をチェックしていったら、207頁の本の中に知らない単語が204個もありました。だから、全然、あなたの方が英語が出来ますから、何も心配いりませんよ。

投稿: mario | 2008/06/10 02:31

うっち~さん、

 激励と賛嘆のコメント、ありがとうございます。
 彼の本を読んでいると、日本の子どもたちに、勉強できるということはどんなに有り難いことか、ということを伝えたくなります。私はかつて、中国の女の子でどうしても学校に行きたいと4いうことを日記に書き続けていてそれをたまたまその村を訪れていたフランス人ジャーナリストの目に留まり、出版された本(『私は勉強したい』―中国少女マーイェンの日記)を読んで、青少年練成会で紹介したことがあります。やはり同い年の子供の言葉はインパクトがあったようで、決意発表で「勉強がんばります」が連発されたのを覚えています。

mario-sensei,

 文字通りに受け取ることはできませんが、励ましてくださって有り難うございます。おそらく私だったら知らない単語が500はあるでしょう。

 そういえば国際部北米課のMさんも、高校のときに英語が苦手だったと雑誌に書かれていました。どうやら高校の英語の成績と大人になってから使える英語が話せるかどうかは、反比例するようです。私は高校時代の英語の成績は3年間を通してほとんどが10だったと思いますが、まだまだ全然です。でもそれにめげずに、読んでいこうと思っています。

-TA

投稿: TA | 2008/06/10 07:48

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