« このブログ、3年目に入ります(2) | トップページ | ある日突然口から英語が…… »

野茂投手の引退

 もう旧聞に属することになってしまいましたが、日本人メジャーリーガーのパイオニア、野茂投手が先日引退を発表しました。野茂投手とは年齢が同じであることから、同投手が渡米したときからずっと活躍を応援していました。と言っても、野茂マニアであるわけではなく、毎日の新聞をチェックし、当時はスポーツニュースでも彼の登板があればいの一番に報道されていましたからそれを見たぐらいです。

 それにしても一年目はすごかったです。野手はもとより、本格的な先発投手としては初めてのメジャー挑戦でいきなり13勝をあげ、事情があったとはいえ、オールスターで先発をしてしまったのですから。それと、コロラドでのノーヒットノーラン。高地でボールがよく飛ぶという投手には悪条件の中、私の記憶が正しければ試合時間が2時間ぐらい遅れて午後9時頃のプレーボールだったにもかかわらず成し遂げた偉業による衝撃は今でも鮮明に覚えています。

 そして彼の活躍と同時に伝わってきたのはチームメート、そしてアメリカのファンの温かさでした。彼のようなフロンティアスピリットに満ちた人を、どこの国の出身であれ、温かく応援するアメリカ国民に心から感謝と賛同の拍手を送ったものです。当時ドジャースで監督をしたラソーダ氏は、自身はまぐろしか食べられないのにもかかわらず、「野茂、寿司を食いに行こう。寿司はうまいなぁ」とよく彼を誘ったそうです。

 挑戦者に対する温かい励ましの姿勢は、この国に住んでいるとそこここで感じることができます。色々な国から来て苦労している人も少なくないので、挑戦者に対してはそういう人々からの支持も加わります。

 しかし一方、自分の意見をはっきり持たない人は、あるいははっきり言わない人は肩身が狭くなります。私はときどき、日本語を話しているときの自分と英語を話しているときの自分は人格が違うことを感じるときがあります。英語の語彙や表現力が少ないという理由もありますが、英語で話しているときの方が色々とハッキリ物事を言いますし、結論を最初に持ってきてそれから理由を説明する傾向がある気がします。自分なりに、この国の人々に思いを伝えるにはどうしたらいいのだろう、と試行錯誤している自分を、少し遠巻きから見る思いです。

 話はそれましたが、現在活躍している日本人大リーガーの先駆けの引退は、日本人が大リーグで活躍することが“ニュース”になる時代の幕引きのような気がします。そして彼の活躍を見ていると、日本人は日本人らしく、自分は自分らしく正々堂々と生きることが、この国の人に認められ、社会に受け入れられる生き方のような気がするのです。もちろん、郷に入っては郷に従えで、こちらの文化に合わせる部分があることは当然です。

“パイオニア”の引退は、アメリカ社会でどのように生きていくかについて示唆を与えてくれた気がしました。

-TA

にほんブログ村 英語ブログへ

にほんブログ村 英語ブログ 英語で仕事へ

|

« このブログ、3年目に入ります(2) | トップページ | ある日突然口から英語が…… »

スポーツ」カテゴリの記事

コメント

こんにちは♪これはまた、楽しくって、かつ読み応えのあるブログをもう3年目になられるんですね!訪問できて光栄です♪
野茂選手、引退ですか…。パイオニアの引退、心にぐっとくるものがあります。
私も英語を使っているときと日本語で暮らしているときと、ものの言い方だけではなく、感覚も違うときを認識しています。
元が農耕民族(ゆっくり伝えても季節がめぐればOKの社会)と狩猟民族(すぐ結論を言わないと獲物が逃げる社会)の違いだな…などと妄想しつつ☆
こんなアホですが、オンタノにまた遊びにいらしてくださったら嬉しいデス!

投稿: うろこ | 2008/08/06 19:27

うろこさん、ようこそ!

 うろこさんのブログ、すごいですよ~。いやぁ参りましたぁ! 中身がとっても充実していて内容も盛りだくさんなので、少しずつ拝見していきますね。そうそう、楽しみながら学ぶということが日本にいると結構難しいと思うのです。大変なことを全然やらないと伸びないから嫌になっちゃうし、力こぶを込めて一生懸命やっていても、英語って伸びるときはグーンと伸びるけど、その後全然うまくならない時期がしばらく続くじゃないですかー。だからそれで辞めちゃう人、多いと思うのですね。うろこさんのお話は、そういう所を克服できるヒントが詰まっていて、素晴らしいと思ったんです。

 農耕民族と狩猟民族、その通りだと思います。私が今接している人は日系人が多いので(でも言葉は英語)、農耕と狩猟が混じり合っていて、中にはうん十年前の日本人の感覚をもって英語で生活している人がいたりして面白いです。(面白いというのは半面とっても大変でもありまーす)

 Thank you for your visitation!

-TA

投稿: TA | 2008/08/07 09:06

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« このブログ、3年目に入ります(2) | トップページ | ある日突然口から英語が…… »