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娘の小学校受験(3)

 もし私たち家族がアメリカ(ハワイ)に住んでいなかったら、まず私立受験など考えなかっただろうと思います。ハワイでは子供が1人、あるいは経済的に余裕があれば、あるいは経済的に余裕がなくても何とか頑張って子供を私立に入れようとする人が少なくありません。それは、公立と私立では学習内容に、非常な差があるからです。

 これまで何度か書いてまいりましたように、ハワイでは小学校の準備科としてキンダーガーテン(kindergarten)があり、多くは小学校の中にあります。そのキンダーには日本の年中の年齢から通うのですが(正確に言うと年中の秋から)、そのときから初等教育が始まる、と考えるのです。それで私も何度か色々な方から、「先生のところはお子さんが1人なのだから、私立に入れたらどうですか?」と提案されたことがあります。最初はその言葉を意に介していませんでしたが、次第に、その意味を考えるようになりました。

 ずっとハワイに駐在することは考えていませんでしたし、自宅から歩いて1分以内の距離に、割合良質と言われている公立の小学校(キンダーを含む)がありましたから、私立受験は考えませんでしたが、娘を学校に通わせるうちに、皆さんが言っている意味が、次第に分かってきました。もちろんそこは、良質な公立小学校と言われている通り、先生もしっかりしていますし、学習内容も悪いとは思えないのですが、2008年に起きたリーマンショック以来、ハワイへの観光客が減少するなど、ただでさえ逼迫していた州の財政がさらに悪化し、2009年の途中からほぼ、授業が1週間で4日間のみとなってしまいました。先生への給料を(確か)17%カットして、その分授業数を減らしたのです。財政が悪化したからといって教育費を削るなどは誰の目から見ても良いはずはなく、知事もこれは苦渋の末の決断であり、あらゆる手段を尽くして一日も早く、授業数を週5日に戻すよう努力すると語り、実際に努力はされていたようですが、結局、2010年4月に娘が日本に戻るまでは、改善されませんでした。

 もちろんこれはハワイで起きた特殊事情ですが、その他にも、公立小学校についての色々な話を聞きおよぶうちに、借金してでも良い学校に入れたいという気持ちが次第に理解出来るようになってきました。

 ちなみに、イリノイ州議会議員だったオバマ氏を一躍全米で注目を集める存在になるきっかけとなった、2004年7月28日に行われた民主党党大会の基調演説の中で、オバマ氏はご両親は決して裕福ではなかったが、氏を地元で最高の教育を受けさせようとしてくれたことを述べている場面があります:

 My parents shared not only an improbable love; they shared an abiding faith in the possibilities of this nation. They would give me an African name, Barack, or "blessed," believing that in a tolerant America your name is no barrier to success. They imagined me going to the best schools in the land, even though they weren't rich, because in a generous America you don't have to be rich to achieve your potential.

(訳)両親は、類まれなほどの愛情を共有しただけではなく、この国の可能性に対する揺るぎない信頼をも共に感じていました。そして私にアフリカの名前、Barack(祝福という意味)を与えてくれました。寛大なアメリカでは、私が成功する上でこの名前が何の障害にもならないことを信じて。両親は裕福ではありませんでしたが、私がその土地で最も良い学校に行くことを心に描きました。なぜなら、寛容なアメリカにおいては、裕福でなくとも自分の可能性を実現することができるからです。 

 オバマ氏は、小学校の途中から中学の途中までインドネシアで過ごしますが、ハワイに戻ってからは、ご両親がイメージした通り、地元で最も優秀と言われる、プナホスクール(小中高一貫校)の中等部に編入し、同高校を卒業した後、カリフォルニア州の単科大学を経てニューヨークのコロンビア大学に進みます。

 だいぶ話が逸れてしまいました。。。話を戻しますと、当初受験を考えた学校はいくつかありましたがそれを2つに絞り、2つの学校の説明会に参加しました。8月下旬です。すると一方の方は、想像した通りか、それ以上に良い学校であるという印象を受け、もう一方はあまりピンときませんでしたので、受験校は1本に絞ることにしました。何年もかけて準備したわけではないですし、「ここに行かせたい」と心から思わないところに通わせる必要はないと思うからです。(続く)

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