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娘の小学校受験(6)

 学校側からの連絡では、「受験日の12日は、通常の授業が行われる日でもあるので、受験はそれが終わってからになります。ですからなるべく午後3時ぎりぎりに学校にいらしてください」とのことでした。それで午後3時少し前に学校に到着すると、同じように運動会が受験日に行われた子供さんとその両親が20組ほど来ていました。

 面接では、予想通り、仕事のことを聞かれました。私は宗教法人「生長の家」に務めていて、講師として布教をしているので、私が持っている信仰が学校の方針に反しないものであるかを確かめる意図があったのだと思います。キリスト教の方に万教帰一をどのように説明するか、色々と考えましたが、イギリスの宗教学者でキリスト教徒のジョン・ヒックが唱えた「宗教多元主義」という考え方に近いこと、生長の家ではキリスト教を尊敬し、聖書も勉強していることなどを説明し、学校の方針を尊重することを約束します、ということを誠意をもって伝えました。仕事以外の質問は驚くほど拍子抜けしたもので、子育てについて家内が聞かれたのと、子供とどのように触れあっているかを私が聞かれた以外は、入学にあたって心得て欲しいことなどの「説明」を受けている感じがしました。

 私たちの面接を担当されたのは教頭先生で、「個人的なことを言えば、私は子供の試験結果など気に留めません。大切なのは親御さんです。親御さんが学校の方針を理解してくださって、協力してくださったら、必ず伸びます」ということを繰り返し述べておられました。そして、私たちがハワイに3年間住んでいたことなど、学校説明会で担当の先生にお話した内容はほとんど引き継がれていて、「環境が大きく変わったのですから、娘さんは、ストレスを感じているでしょうね」などと、娘を気遣う言葉もかけてくださり、最後は「読み書きなどできなくても大丈夫です。娘さんを信じて待ちましょう」とおっしゃって終わりました。

 この学校は倍率はそれほど高くなく例年、1.5倍から2.2倍ほどだそうですが、当日だけの審査だけで合否を決めていないことは明かな感じがしました。

 合否は、翌日、私が岡山から帰ってきたときには既に速達で届いていました。結果は合格で、合格通知の日付は、10月12日。私の誕生日でした。娘は誕生してから数々の喜びを私たち夫婦にもたらしてくれましたが、今回も素晴らしい、神の子無限力を発揮してくれて、親孝行をしてくれました。

 2ヶ月間、頑張ったことが目に見える成果となり、娘はとても自信がついたと思います。日本に戻ってきて、自分では分からない文化の壁があり、自分の知らないことを多くの友達が知っていて、何となく、場違いな感じがするなどして、少し自信を失っていたのですが、この受験を通して、大きな自信を得ることができ、成長したと思います。

 今は受験で遊べなかった分を取り戻そうと、幼稚園の体操教室などの習い事、そして近所の友達、知り合いの友達と毎日遊び回っています。

 私たちも、自分のときには考えもしなかった経験をさせてもらい、新しい世界を垣間見たような気持ちがしました。ハワイにいたときには、娘を通して、娘の友人のご両親であるアメリカ人の友人もできました。娘がいなかったら決して知り合いになったり、親しくなることはなかったであろう、人たちも沢山います。

 このようにして、お互いが影響を与え合い、勉強し合っていくのが「人生学校」なのだと思います。また次にはどのような展開が待っているのか、楽しみにしています。(終わり)

 阿部 哲也

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コメント

おめでとうございます。益々のご多幸をお祈りいたします。

投稿: inochi no yuniwa | 2010/11/29 06:22

inochi no yuniwa-san,

 励ましのコメント、ありがとうございます。

投稿: TA | 2010/11/29 09:56

合格おめでとうございます。
ぼくも親の気持ちでのめり込むように読ませて頂きました。
うちの子供は公立で試験などなかったので、敎育方針というのは漠然としたものはあってもそんなに真剣に考えたことがないなあと思いました。
また、それを家内と話すこともなかったなあと。
刺激になりました。
家内と話してみようと思います。
ありがとうございました。

投稿: 田中道浩 | 2010/11/30 16:33

 温かいメッセージ、ありがとうございました。

 小学校の受験は、正直あまり良いイメージがなかったのですが、次第に考え方が変わってきました。それは、親にとって大切なのは、「私たちは子供をこのように育ててきました。それをぜひ、見てください!」という気持ちで自信をもって、学校側に子供を紹介するようにすれば良い、ということが分かったからです。

 世間に流布しているイメージは、当てにならないものだと思うときがあります。

投稿: TA | 2010/11/30 16:54

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